蕁麻疹とは

蕁麻疹のイメージ写真

何の前触れもなく、皮膚の一部分が突然赤く盛り上がり、かゆみなどの症状もみられるようになりますが、数時間~24時間以内にこれらの症状は何事もなかったかのように消えてしまいます。人によっては、この蕁麻疹が現れたり消えたりを繰り返すこともあります。

発症の原因としては、何らかの感染症、食物や薬剤、植物などのアレルギー、物理的な刺激(日光、温熱、寒冷 等)や発汗の刺激などが挙げられます。ただ蕁麻疹を発症する7割ほどの患者様は特発性といわれており、原因を特定できない場合が多いです。さらに特発性蕁麻疹の場合は、発症から1ヶ月以内の状態にあると急性蕁麻疹、1ヶ月以上続いていると慢性蕁麻疹と診断されます。ちなみに急性は、小児であれば細菌やウイルス等の感染による感染症が引き金になることが多いといわれています。一方の慢性は原因を特定しにくく、症状が現れたり悪化したりするのが夕方から夜の時間帯に起きやすいとされています。

よくみられる症状は、前述でも少し触れましたが、強いかゆみのある境界がはっきりした膨疹(円形、楕円形、地図状 等)が多発するようになります。このような皮膚症状は、全身のどの場所であっても現れる可能性はあり、長くても24時間以内には消えるようになります。

検査について

症状を繰り返さない限りは、診断をつけるための検査をすることは少ないです。ただアレルギーが疑われる場合は、血液検査などを実施することもあります。

治療について

原因が特定されている場合は、アレルゲン(アレルギーを引き起こすとされる物質)を避けるなど、誘因の除去を整える環境づくりが必要です。治療に関してですが、かゆみや膨疹の症状を抑える効果があるとされる抗ヒスタミン薬の内服薬を用います。これは、原因が特定しない患者様にも使われます。種々の内服薬が無効の場合には生物学的製剤(オマリズマブ、デュピルマブ)を投与することもあります。(当院では行っておりません。適応となる場合はご紹介となります。)