皮膚科オンライン診療について

当院では、通院のご負担を軽減し、感染症流行時にも継続的な診療を行うため、皮膚科でオンライン診療を導入しています。

一方で、オンライン診療は対面診療とまったく同じ医療行為ではなく、診断や治療に限界があることが多くの医師の調査からも指摘されています。
オンライン診療では、対面診療に比べて
患者さんから得られる情報が十分でない
コミュニケーションが取りにくい
画像の画質などの影響で皮疹の評価が難しい
と感じる医師が少なくない、というアンケート調査があり、当院ではこうした点を踏まえ、オンライン診療のメリットと限界をあらかじめ共有したうえで、安全にご利用いただくことを何より大切にしています。

オンライン診療の主な限界

オンライン診療には、次のような制約があります。

視診・触診・聴診などの身体診察が十分に行えません。

画面越し・写真越しでは、皮膚の微妙な色調・盛り上がり・硬さ・圧痛の有無などが正確に評価できない場合があります。
検査や処置がその場で行えません。
ダーモスコピー(拡大鏡)、真菌検査(水虫の検査)、血液検査、皮膚生検(組織検査)、切開排膿などの処置は、オンライン診療では実施できません。
画像情報が不十分な場合、診断の確実性が下がります。

カメラ性能、ピント・明るさ、撮影角度、通信状況などにより、実際の状態と画面上の見え方が異なることがあります。

緊急性のある病気・重症の病気には不向きです。
迅速な検査・処置が必要な病態では、オンライン診療だけでは対応が間に合わない可能性があります。
薬の処方内容・期間が制限されることがあります。
厚生労働省の指針に基づき、オンラインのみでの処方には一定の制約があり、初めて使用する薬や長期処方が難しいケースがあります。

そのため、オンライン診療のみで安全な診断・治療ができないと医師が判断した場合は、対面診療への切り替えや、他医療機関での検査・治療をお勧めすることがあります。

オンライン診療の対象とならない対面をお願いしたい主な症状

以下のような場合は、原則として対面での受診をお願いしています。

  • 高熱や強い倦怠感を伴う発疹
  • 皮膚が急速に赤く腫れて痛みが強い、歩けない・動かせないほどの腫れ(蜂窩織炎などが疑われる場合)
  • 顔面・まぶた・口の中・陰部など、重症化しやすい部位の急な腫れ・水ぶくれ・ただれ
  • 皮膚が黒ずむ、出血を伴う、壊死が疑われる症状
  • 皮膚がん・ほくろ・しこりなど、良悪性の判断が必要な「できもの」
  • 広範囲に及ぶやけど・外傷
  • 急速に悪化している蕁麻疹、呼吸苦を伴うアレルギー症状 など

上記は一例です。オンライン診療の問診の中で、医師が「対面での診察が必要」と判断した場合には、オンライン診療の途中であっても来院をお願いすることがあります。

当院のオンライン診療の考え方

当院では、オンライン診療を次のようなケースでの活用を想定しています。

  • すでに診断されている慢性皮膚疾患(アトピー性皮膚炎、蕁麻疹、にきび、脂漏性皮膚炎など)の経過観察・お薬の継続処方
  • 軽症で限局した皮疹についての相談
  • 症状が落ち着いている方の、治療継続の相談
  • 忙しさや育児、遠方在住等により来院が難しいが、急を要さないご相談など

このように、「オンラインで完結させる」ことよりも、「必要に応じて対面診療と組み合わせて、安全に治療を続ける」ことを重視しています。

オンライン診療を受けられる方へのお願い

安全で的確な診療のため、オンライン診療をご希望の際は、次の点にご協力ください。
事前問診票に、症状の経過やこれまでの治療歴、内服中のお薬などをできるだけ詳しくご記入ください。
可能な範囲で、ピントの合った明るい写真を複数枚ご用意ください(近接・少し離れたもの、全体像が分かるものなど)。
診察中に通信環境の不良等で診療が困難な場合、再接続や再予約、もしくは対面診療への切り替えをお願いすることがありますが、その場合も診察料は発生し返金できません。
診察後に症状の急な悪化や全身症状(発熱・息苦しさ・強い痛みなど)が出現した場合は、オンラインでの様子見にこだわらず、速やかに対面受診や救急受診をご検討ください。

オンライン診察料

対面での通常の診察料に加え、オンライン診療利用料金:税込3,300円が発生します。
診察料や処方せん料は健康保険が適用されますが、「オンライン診療利用料金」については健康保険適用外となります。(医療券など公費負担の方も費用が発生します)

厚生労働省の指導に基づき、対面診療を行ったことがない患者さまへの投薬は1週間以内に限定されています。